経済学を勉強するにあたって
自分は完全な理系だ。プラズマ物理学関係で博士号をとったから、一般的には原子力系の博士だと思われている。実際ポスドク時には放射線計測のガチの研究室に行ったので、専門外なのでかなり困って猛勉強した経験がある。
その自分が、今は完全に独学で経済学を勉強している。正直言って経済学の数学はザルもいいとこで、改めて理系と文系の基礎学問の学力差を感じている。
色々悩んだが、マクロ経済学は、マンキューを読んで、ミクロ経済学は神取氏の本を読んでいる。ただ、マンキューを全部マスターしても、実際のマクロ経済は全然分からないレベルというのは分かってきた。自分が買ったマンキューのマクロ経済学は大学4年生レベルで終わっていて、本当に知りたい経済の動向は修士レベルの教科書を読まないと分からないことまでは分かった。
こうやって勉強するのは楽しいが、逆に学部卒の経済学部生が、どこまでちゃんと経済学を分かっているのかっていうのは凄い疑問だ。近代的なマクロ経済の話までは、とうてい学部生レベルでは到達できないことが判ってきた。
だから、東大法学部卒が多い財務省とかは、トンチンカンな経済政策を推進するんだなって改めて思った。
経済学って割と無茶苦茶で、理系が天動説と地動説を何故あそこまで熱心に議論したのかが未だに判っていない気がする。このまま勉強すれば、その答えはいずれ分かるだろう。
経済学の数値計算の本も読んだが、正直言ってガチで数値計算を30年もやってきた自分からすると50年から100年は遅れてるって感想だ。まあ、だから付け入る要素が多く、今後頑張って経済学博士号を取ろうと思っている。
どうやら、工学博士を取得するよりも遥かに楽に取得できそうだから、何かの役には立つだろう。